2021/12/29

愛媛県最南端の町で魚を食べる

 愛媛県松山市出身の私でもあまり行ったことのない愛媛県最南端の町、愛南町。
あまり行ったことがないのは行くのが大変だからです。
しかし、生まれ育った愛媛県にもまだほとんど知らない街があるとなると、それは行ってみなければなりません。ということで行ってきました。

愛媛県最南端の町に向かう



特急宇和海
愛南町に行くならまず特急に乗って宇和島を目指します。
松山から宇和島までは特急で約90分ほど。


みかん畑と宇和海
八幡浜を過ぎると急勾配を登り、みかん畑に出ます。ここからしばらくは宇和海が見えます。宇和島に行く際は進行方向右側の座席がおすすめです。


静かな入り江と集落
みかん畑の山をどんどん下っていくと、終点の宇和島まであと少し。



終点の宇和島駅
もうここから先は線路がありません。愛南町はまだまだ南にあるのです。
路線バスに乗り換えることになりますが、宇和島から城辺・宿毛方面へ行くバスは1時間に1本出ているので、それほどアクセスが大変というわけではありません。
城辺・宿毛行のバスに乗り、御荘バス停もしくは城辺バスターミナルで降りると愛南町の街です。そこからさらに愛南町内の集落を結ぶ路線が出ています。


途中で寄り道をしたので、小さい路線バスを乗り継ぎました。


バスは海沿いを走ります


バスはちいさな集落をひとつひとつ回っていきます



バスは路地裏のような狭い道も走る


日が傾いてきました


ありがとう


バスは1日5往復


やってきたのは中泊という小さな集落です。


港があります


昭和を感じる錆び具合


ちょっと路地を入ったところに宿があります。
今夜は大下民宿という宿に1泊します。



広い和室


宿に入るといろいろ盛られているモニュメント(?)


近くを散歩することに


こういうのとても好き
海沿いには魚介類供養の碑が立っていることは珍しいことではないが、民家の庭先にちょこんと立っているような小さなものは初めて見たかも。かわいいね。


石垣の里
宿から歩いて10分ほどで石垣の里に到着。
ここは見ての通り、傾斜地に石垣を築き、家を建てている集落になる。



集落内は細い道で結ばれています


石垣と石段


振り返ると海


海に浮かんでいるのは真珠の養殖筏かな?
宇和海は日本有数の真珠の産地です。



広場に作品が展示されていました





リアル


港に下りてきました


海は凪ぎでとても穏やか

愛媛県最南端の町で地元の魚を食べる



宿に戻って風呂を済ませて夕飯です。
舟盛りが豪華です。これだけでもテンション上がる。
ご主人曰く、マグロだけは宇和海で獲れないから他所から仕入れてきてるけど、それ以外は全部地元で獲れた魚とのこと。宇和海の豊かさに感謝・・・。


こちらは今回のメイン、焙烙焼きの具材です。
全部生きていて、皿の上で動きます。
手前の平たい生き物はウチワエビです。あまり普段目にすることはないエビですね。主に西日本で獲れるようです。
ご主人曰く、平べったいけど身がぎっしり詰まっていて、伊勢エビよりうまいとのこと。
伊勢エビよりうまい???大げさに言っているのではないかとこのときは思いました。


目がかわいい。
本当にこの薄い体に身が詰まっているのだろうか・・・。


これはカメノテ。
磯なんかにくっついています。フジツボみたいに。
見た目がちょっと食べるのを躊躇う形をしています。
爪楊枝で中身を取り出して食べると、ほのかな塩気と甘い味がします。食感はコリコリしています。


伊勢エビの身はほのかなピンク色をしている。
これは新鮮な証拠なんだとのこと。


焙烙焼きができました。
さっきまでお皿の上で元気に動いていた貝やエビが鍋で蒸し焼きにされました。鍋の中で動き回る音が少しずつ聞こえなくなっていき、食べ物になってしまいました。
かわいそうとか言いつつも不味いはずもなく、食欲には勝てないのです。


アワビもちょうどいい歯ごたえ


ご主人おすすめのウチワエビが半分に切られました。
確かに身がぎっしり詰まっています。
味の方は・・・これは伊勢エビより濃い甘みと旨味があります。身も固すぎるということはないですが、伊勢エビよりしっかりしています。


焼き魚も出てきました


すでに満腹ですが、なんとかデザートのメロンを食べます。
全部完食したのを見た女将さんは、全部食べちゃったの!?多かったでしょう。ほとんどのお客さんは残しちゃうのよと言っていた。ちなみに残した場合、翌朝の朝食で温めて出してくれるとのこと。
こんなに新鮮で豪華な魚料理を満腹になるまで食べたのはいつ以来だろう。
女将さん曰く、料理をたくさん出しているのはこんなに遠い田舎まで来てくれたのに、量が少なかったらガッカリするでしょう?近くにお店もないしね、とのこと。
新鮮で美味しい魚料理がたくさん出てくるのは、この宿のおもてなしの心なのでした。

ちなみにプランにもよりますが、1泊17000円ほどです。
民宿にしては高いですが、この新鮮さとボリュームを考えるとお得に感じます。


朝食です
昨夜あれだけ魚を食べ、しかも腹がはち切れそうになっていたので寝るのもしんどかったのだが、それでもありがたく魚をいただいた。


昨日の伊勢エビの殻で出汁を取った味噌汁。
これがまたいい出汁が出ていて心が落ち着く。


頭に味噌が詰まっている。
こういうのも夢中になってほじくり出して食べる。


朝の港は気持ちがいい


帰りのバスが来ました


バスは海沿いの集落をひとつひとつ巡っていきます


途中、いくつかの観光地を巡って、宇和島まで戻ってきました。
歩き疲れたので、駅前の喫茶店、カフェドモアに入ることに。



昭和の香りが漂う店内


サンドイッチを注文しました


そしてなぜかバナナやみかん、お菓子まで出てきました。
最初はバナナだけだったのですが、これも知り合いからもらったのよ~、とお店のおばちゃんがみかんやお菓子も出してくれました。田舎のおばあちゃんの家みたいだ。

このあとは特急で松山に帰りました。

皆さんも行くのが大変ですが、ぜひ愛南町に来て宇和海の海の幸を味わってみてください。


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